税制改正

平成23年度税制改正

雇用促進税制の創設

我が国の中小企業は震災、原発問題により、いっそうの苦境を強いられておりますが、それによって引き起こされる深刻な雇用問題を解決するため、税額控除という形で新しい制度が生まれました。雇用拡大の企業は少ないと思われますが、増員予定のある企業はうまく利用するとよいでしょう。

青色申告を行っている法人、個人が、平成23年4月1日から平成26年3月31日(個人は24.1-26.12)までの間に開始する各事業年度において、当期末の雇用者の数が前期末の雇用者の数に比して2人以上及び10%以上増加していることにつき証明がされるなど一定の場合に該当するときは、20万円に基準雇用者数を乗じて計算した金額の特別税額控除ができることとされました。ただし、当期の法人税額の20%相当額が限度とされます。

要件

  1. 前期及び当期に事業主都合による離職者がいないこと。
  2. 基準雇用者数 ≧ 2人 (基準雇用者数 = 当期末の雇用者の数 - 前期末の雇用者の数 )
  3. 基準雇用者割合 ≧ 10%(基準雇用者割合 =基準雇用者数÷前期末の雇用者の数 )
    *上記の要件については、公共職業安定所に雇用促進計画の提出を行い、その際交付される雇用促進計画の達成状況を確認した旨を記載した書類の写しを確定申告書に添付することが必要。
  4. 給与等支給額 ≧ 比較給与等支給額
    (比較給与等支給額= 前期の給与等の支給額 +(前期の給与等の支給額 × 基準雇用者割合 × 30%))

なお、設立、解散の日を含む事業年度 、清算中の各事業年度 は除きます。
また雇用者とは、法人の使用人のうち雇用保険の一般被保険者であるものをいい、使用人から役員の特殊関係者及び使用人兼務役員は除かれます。役員の特殊関係者とは、役員の親族 、役員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者 、上記以外の者で役員から生計の支援を受けているもの、上記の者と生計を一にするこれらの者の親族をいいます 。

平成22年度税制改正

平成22年度の税制改正は民主党政権に変わり、子供手当ての創設などによる扶養控除の見直しなど所得税の改正が中心となっています。法人税ではグループ法人税制の創設、清算所得課税の改正などありましたが、景気低迷対策の税制はほぼ延長されたことから、このお知らせでは個人の所得税を中心にお知らせしたいと思います。

所得税

扶養控除の改正
扶養控除のうち年齢16歳未満の者に係る扶養控除が廃止されます。 特定扶養親族の範囲が16歳以上23歳未満だったのが19歳以上23歳未満に改正されます。従いまして、扶養控除の額は16歳未満は0、16歳以上19歳未満は38万、19歳以上23歳未満は63万と なります。

生命保険控除
平成24年1月1日以後に締結した保険契約のうち、介護医療保険契約に係る支払保険料について一般生命保険料控除と別枠で介護医療保険控除(4万円)が新設されます。新契約に係る一般生命保険料控除、個人年金保険料控除の適用限度額はそれぞれ4万円とされます。平成23年12月31日以前の契約に係る控除は今までどおりそれぞれ5万円ですが、旧契約と新契約の両方について控除の適用を受ける場合は合計の適用限度額は12万円となります。

寄付金控除
寄付金控除の適用下限額が現行の5千円から2千円に引き下げられます。

小規模共済等掛金控除
小規模共済の加入対象者に共同経営者(配偶者、後継者など)が加えられました。

その他

特殊支配同族会社の役員給与の損金不参入制度の廃止

非課税口座内の少額上場株式にかかる配当所得及び譲渡所得税の非課税

小規模宅地等の特例の適用除外

平成21年度税制改正

平成21年度の税制改正は低迷する景気対策を中心に行われました。中小企業に最も関係のあるいくつか重要な点を説明したいと思います。

法人税

中小企業者等の法人税率の特例
中小企業者等が平成21年4月1日から平成23年3月31日間での間に終了する事業年度の所得の金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を現行の22%から18%にすることとなりました。

中小企業者の欠損金の繰り戻しによる還付
平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた欠損金額について、欠損金の繰り戻しによる還付制度の適用を受けることが出来ます。今年度が赤字で前年度黒字だった場合、前年度の支払った法人税を取り戻すことが出来ます。

交際費の損金不算入額の限度額アップ
平成21年4月1日以後終了する事業年度より資本金が1億円以下である法人にかかる交際費の定額控除限度額を400万円から600万円に引き上げることになりました。

所得税

住宅ローン控除
適用期限が5年間延長され平成25年までとなりました。最大控除可能額は500万と大きな改正になります。 また、200年長期優良住宅や省エネ、バリアフリー改修の場合に税額控除が新設されました。

特定の長期所有土地等の所得の特別控除の創設
平成21年1月1日から平成22年12月31日までの期間内に取得をした国内にある土地等で、その所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合においては一定の要件の下で、その譲渡益の額のうち年1000万までは、その譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入できます。つまり、1000万までの売却益がなくなるというものです。この制度は法人も個人も使えます。

平成20年度税制改正

平成20年度の新税制はガソリン税以外は大きな争点がなく、比較的平穏な税制改正でしたが、いくつか重要な点を説明したいと思います。

法人税

教育訓練費の特別税額控除
従来あった人材投資促進税制が大幅に見直され、中小企業限定の制度に改組されました。
中小企業がその使用人の職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上させるために支出する講師料、教材費用等が労務費総額の0.15%を超える場合は、支払った教育訓練費の総額に8%~12%の税額控除が可能になりました。

所得税

住宅ローン控除
平成20年までの制度とされ、延長拡大するかどうか現在ところまだ21年改正で論議されているところですが、19年1月より国から地方税への税源移譲に伴い、住宅ローン控除が控除しきれず、一部住民税より控除しておりました。そこで住宅ローン控除の特例が創設され、従来10年間の控除だったものが率を下げて15年で19年、20年の所得税より控除できるようになりました。控除額の最大額は同じですが、従来の制度ですと切り捨てになる場合がありますので、どちらが特かシュミレーションした方がよいでしょう。

ふるさと納税制度
生まれ故郷の街など自分が選択した自治体に寄付をした場合、個人住民税の1割を限度に寄付金の5千円を超える部分が税額から差し引かれることになりました。

相続税

事業承継税制
非上場株式にかかる自社株の相続税につきましては一定の用件のもと80%を納税猶予できることになりました。
その他民法での特定株式にかかる遺留分の制約など経営が円滑に承継できるような配慮がなされています。

法人税、所得税共通

減価償却耐用年数の改正
平成19年度の税制改正におきまして、資産額の全額を耐用年数内に全額損金計上出来るようになりましたが、法定耐用年数は昭和30年以来ほとんど見直されませんでした。そのため、設備の償却期間は他の先進諸国より長く、見直しの声が上がっていました。そこで20年改正で今まで390区分だった機械の法定耐用年数を55区分に簡素化致しました。また、電子部品などの技術の進歩や陳腐化が早いものは法定耐用年数が短縮されることになりました。

平成19年度税制改正

平成19年度は「消費税を含む抜本的税制改革」実現の年になる予定でしたが、その議論は平成19年秋以降に先送りされました。従いまして、今回は全体的には小ぶりの改正ですが、減価償却制度が43年ぶりに改正されました。また、税理士会として導入当時より大反対運動を行っていました、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度ですが、他団体との協力体制のすえ、適用除外の基準所得金額が当初の800万より1600万に引き上げられることになりました。

以上2点につきまして詳しく説明したいと思います。

法人税

役員給与の損金算入制度の見直し
最低資本金制度の撤廃により個人事業者の法人成りが容易になったため、オーナーが発行済株式の90%以上を所有する実質的な個人会社のオーナーへの役員給与について、経費の二重控除に相当する給与所得控除部分の法人での損金参入が制限されています。ただし以下の場合は適用除外となります。

  1. その同族会社の所得金額と損金に参入した役員報酬の合計額の直前3年間の平均(以下、基準所得という)が年1600万円以下である場合
  2. 基準所得が1600万超3,000万以下であり、オーナーの役員報酬が基準所得の50%以下である場合

この制度は既に適用されておりますので、計算につきましては、弊社担当者が各顧問先ごとに算定したうえ、ご相談に応じております。

法人税、所得税共通

減価償却制度の改正
平成19年4月1日以後に取得した減価償却資産につきましては、償却可能限度額(改正前95%)及び残存価額を廃止し、耐用年数経過時点に1円まで償却できることになりました。また定率法の償却率が定額法の2.5倍となり、改正前の定率法の償却率より、導入後数年はかなり高い償却率となりますので、早期に償却が可能です。特に耐用年数2年の場合、改正前は0.684だった償却率が、改正後は1.00となったため、6年落ちの中古車など、耐用年数を過ぎた中古資産をうまく使うことで、かなりの節税となります。

平成18年度税制改正

平成18年度は新会社法が制定され、決算関係も旧商法ではなく新会社法に従うことになりました。また有限会社法が廃止されました。税制面での大きな改正は法人税では同族会社の役員給与が全額損金算入できないケースがでてきました。個人の税制におきましては、定率減税の廃止など本年度も増税の方向に向かっています。今回は顧問先の皆様に特に関係のある部分を中心に18年度改正のアウトラインについて説明したいと思います。

法人税

1.役員給与の損金算入制度の見直し
最低資本金制度の撤廃により個人事業者の法人成りが容易になったため、オーナーが発行済株式の90%以上を所有する実質的な個人会社のオーナーへの役員給与について、経費の二重控除に相当する給与所得控除部分の法人での損金参入が制限されることになりました。ただし以下の場合は適用除外となります。

  1. その同族会社の所得金額と損金に参入した役員報酬の合計額の直前3年間の平均(以下、基準所得という)が年800万円以下である場合
  2. 基準所得が800万超3,000万以下であり、オーナーの役員報酬が基準所得の50%以下である場合

この制度は18年4月1日開始事業年度より適用されますので、計算につきましては、弊社担当者が各顧問先ごとに算定、ご相談いたします。

2.交際費の非課税枠の拡大
従来、交際費と会議費の境については、1人3,000円という暗黙の基準がありましたが、このたび正式に1人当たり5,000円以下の飲食費については全額損金算入されることになりました。ただし、得意先の名称、関係、人数を領収書又は帳簿に明らかにすることが要件となります。

3.決算書の変更
18年5月1日より新会社法が施行されたことに伴い、同日以後事業年度が終了する会社は、旧商法でなく新会社法の規定に沿った決算書を作成することが必要になりました。具体的な変更点としましては、従来の利益処分案がなくなり、かわりに株主資本変動計算書と言う書類が必要になります。

所得税

1.定率減税の廃止と税率の変更
18年分所得より20%の定率減税が10%に縮小され、19年に廃止することになりました。それに伴い、既にご案内の通り、給与所得の源泉税が18年1月より改正されておりますので、新税率表をご使用下さい。
また、これまで10%から37%の4段階であった所得税の税率が、19年度より5%から40%の6段階に細分化されることになりました。

2.地震保険料控除の創設
19年度より所得税の損害保険料控除制度が見直され、地震保険が新たに設けられました。従来最高1.5万円であった控除額は、5万円に拡充されることになりました。