税制改正

令和5年度税制改正

平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。令和5年度税制改正法が令和5年3月28日に可決成立し、3月31日公布、4月1日に施行されました。下記に主な改正項目の一部をご案内します。

所得税

1.NISAの恒久化と拡充

改正前の一般NISAとつみたてNISAを一つにまとめ、新しいNISA制度を創設

  • 口座開設期間を恒久化
  • 改正前の一般NISA制度を引き継ぐ「成長投資枠」と、つみたてNISA制度を引き継ぐ「つみたて投資枠」を設け、併用可能に。年間投資枠も拡大
  • 一生涯にわたる非課税限度額を設定し、非課税保有期間を無期限化(令6年1月から適用)

資産課税

1.相続時精算課税制度の見直し

相続時精算課税制度について

  • 相続時精算課税で受けた贈与について、暦年課税の基礎控除とは別に、年110万円の基礎控除を創設(令和6年1月1日以後贈与により取得する財産に適用)
2.生前贈与加算の加算期間等の見直し(令和6年1月1日以後の贈与により取得する財産に係る相続税について適用)

相続財産に加算する生前贈与の期間について

  • 7年に延長(改正前は3年)
  • この改正で延長される4年間に受けた贈与は、財産価額の合計額から100万円を控除した残額を相続税の課税価格に加算

消費課税

1.小規模事業者の納税負担の軽減(免税事業者からインボイス発行事業者になった場合)
  • 納税額を課税標準額に対する消費税額の2割とする
  • 適用にあたり事前の届け出は不要(確定申告時に選択適用可)
  • 令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間について適用
2.中小・小規模事業者等の事務負担の軽減
  • 1万円未満(税込)の課税仕入れについて、一定の事項が記載された帳簿のみの保存による仕入税額控除可(インボイスの保存不要)
  • 基準期間における課税売上高が1億円以下又は特定期間における課税売上高が5,000 万円以下の事業者が対象
  • 令和5年10月1日から令和11年9月30日間の国内における課税仕入れに適用
3.少額な返還インボイスの交付義務の免除(インボイス発行事業者の事務負担軽減)
  • 1万円未満(税込)の値引き・返還等について、返還インボイスの交付が不要に
  • 適用期限なし

電子帳簿等保存制度

1.電子取引情報保存制度の見直し(令和6年1月1日より適用)
  • 従前の出力書面による保存を認める2年間の経過措置は適用期限到来を持って廃止(令和5年12月31日まで)
  • 相当の理由があると認める場合(事前手続不要)、その電子取引データの出力書面の提示・提出の求め及びその電子取引データのダウンロードの求めに応じることができるようにしておけば、保存要件を不要として電子取引データの保存が可能に
  • 検索機能の確保の要件について緩和措置を講じる
2.スキャナ保存制度の見直し(令和6年1月1日以後の保存に適用)
  • スキャナで読み取った際の情報(解像度・階調・大きさ)の保存が不要に
  • 記録事項の入力を行う者等の情報の確認が不要に
  • 帳簿との相互関連性を求める書類を、契約書・領収書・請求書等の重要書類に限定

詳しいことが知りたい方は弊社までご連絡下さい。

令和4年度税制改正

平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。令和4年度税制改正法が令和4年3月22日に、参院本会議で与党などの賛成多数で成立しました。下記に主な改正項目を記載いたします。

法人税

1.中小企業における積極的な賃上げ等を促すための措置
中小企業全体として雇用を守りつつ、積極的な賃上げや人材投資を促す観点から、控除率の上乗せ要件を見直すとともに、控除率を最大40%(※)に大胆に引き上げた上で、適用期限を1年延長(令和6年3月31日)します。
※ 雇用者全体の給与総額の対前年度増加額に対する控除率(税額控除)改正前最大25%

2.オープンイノベーション促進税制の拡充
ベンチャー企業と既存企業の協働によるオープンイノベーションを促進する観点から、対象となる一定のベンチャー企業の設立経過年数の要件や特別勘定の取崩しが不要となる株式保有期間等の見直しを行った上で、適用期限を2年間延長(令和6年3月31日)します。

3.5G導入促進税制の見直し
「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、地方でのネットワーク整備を加速する等の観点から、インセンティブ付けのため税額控除率を段階的に引き下げること等とした上で、適用期限を3年間延長(令和7年3月31日)します。

所得税

1.住宅ローン控除制度の見直し
① 住宅ローン控除の適用期限を4年延長(令和7年12月31日までに入居した者が対象)します。
② 2050年カーボンニュートラルの実現に向けた措置

  • 省エネ性能等の高い認定住宅等につき、新築住宅等・既存住宅ともに、借入限度額を上乗せします。
  • 令和6年以降に建築確認を受けた新築住宅につき、省エネ基準への適合を要件化します。

③ 会計検査院の指摘への対応と当面の経済状況を踏まえた措置 等

  • 会計検査院の指摘への対応として控除率を0.7%(改正前:1%)としつつ、新築住宅等につき控除期間を13年へと上乗せします。
  • 住宅ローン控除の適用対象者の所得要件は合計所得金額2,000万円以下(改正前:3,000万円以下)とします。
  • 合計所得金額1,000万円以下の者につき、令和5年以前に建築確認を受けた新築住宅の床面積要件を40㎡以上に緩和します。

資産税

1.住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の見直し
非課税限度額を見直した上で、適用期限(令和3年12月31日)を令和5年12月31日まで2年延長します。

2.登録免許税におけるキャッシュレス納付制度の創設

令和3年度税制改正

平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。令和3年度税制改正法が令和3年3月26日に、参院本会議で与党などの賛成多数で成立しました。下記に主な改正項目を記載いたします。

法人税

1.中小企業者等に対する軽減税率の延長
中小法人の軽減税率の特例(年間所得800万以下の金額 19%→15%)の適用期限が改正前の2021年3月31日までに開始する事業年度から2年間延長され、2023年3月31日までに開始する事業年度までとなりました。

2.中小企業における所得拡大促進税制の見直し・延長
2021年4月1日から2023年3月31日までの間に開始する事業年度について、税額控除の適用要件に関して一部見直しが行われ、適用対象者の雇用者の拡大のみならず、賃上げ又は雇用の増加により給与等の支給額が増加した場合も対象となりました。

3.中小企業向け投資促進税制の見直し・延長
中小企業投資促進税制に商業・サービス業・農林水産業活性化税制の対象業種を追加等して制度を一本化し、適用期限が2年間延長されました。また、中小企業経営強化税制に経営資源集約化設備を追加した上、適用期限が2年間延長されました。

所得税

1.住宅ローン控除の特例の延長等
消費税率10%が適用される住宅の取得等について、一定の期間内に契約した場合に限り、住宅ローン控除の「控除期間を13年間とする特例」の適用期限が延長されました。

  • 一定期間内に契約した2022年末までの入居者に対象が拡大。
  • この延長した部分に限り、合計所得金額1,000万円以下の者について面積要件の下限を40㎡以上に緩和。

2.退職所得の適正化
2022年1月1日以後に支払を受けるべき勤続年数5年以下の役員以外の退職手当等について、その収入金額から退職所得控除を控除した残額のうち、300万円を超える部分については2分の1課税が廃止されます。

資産税

1.各種制度の非課税措置の拡充・見直し
以下の制度について、非課税措置の拡充・見直しが行われました。
①住宅取得資金に係る贈与税の2021年3月末までの非課税限度額が、2021年12月末まで据え置きとなりました。
②教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置が、一部見直しの上、2023年3月31日まで延長されました。
③結婚・子育て資金の一括贈与の非課税措置が、一部見直しの上、2023年3月31日まで延長されました。

令和2年度税制改正

平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。令和2年度税制改正法が令和2年3月27日に、参院本会議で与党などの賛成多数で成立しました。下記に主な改正項目を記載いたします。

法人税

1.少額減価償却資産の取得価格の損金算入の特例の延長
中小法人が、取得価格が30万円未満の固定資産を取得した場合、年間300万円まで全額減価償却出来る制度の適用期限が、改正前の2020年3月31日までに開始する事業年度から2年間延長され、2022年3月31日までに開始する事業年度までとなりました。

2.交際費の損金不算入制度の特例の延長
中小法人の交際費が年間800万円まで損金算入される規定の適用期限が改正前の2020年3月31日までに開始する事業年度から2年間延長され、2022年3月31日までに開始する事業年度までとなりました。

所得税

1.国外中古建物の不動産所得に係る損益通算等の特例
2021年以後の所得税の計算について、国外中古建物から生ずる不動産所得を有する場合において、国外不動産所得の損失金額がある時は、その国外不動産所得の損失金額のうち、国外中古建物の償却費に相当する部分の金額は生じなかったものとみなされます。
この結果、国外不動産から生じた損失を給与所得等と損益通算することが出来なくなりました。

2.未婚のひとり親に対する措置・寡婦(夫)控除の見直し
(1)2020年以後の所得税について現に婚姻をしていない者等のうち、次に掲げる要件を満たす居住者について所得金額から35万円を控除出来るようになりました。
①生計を一にする子(総所得金額等が48万円以下)を有すること。
②合計所得金額が500万円以下であること。
③住民票の続柄に「夫(未届)」「妻(未届)」の記載がないこと。
(2)寡婦控除について、扶養親族等を有する場合にも所得制限(合計所得金額が500万円以下)を設けられました。

3.国外に居住する扶養親族に係る扶養控除の適用
2023年1月1日以降に支払われる給与及び公的年金等、2023年以後の所得税について、扶養親族の範囲の要件が、30歳以上70歳未満の者で以下に提示する一定の者となりました。
①留学生
②障害者
③年38万円以上の生活費等受給者

平成29年度税制改正

平成29年度税制改正法が平成29年3月27日に、参院本会議で与党などの賛成多数で成立しました。下記に主な改正項目を記載いたします。

法人税

1.中小企業者等に対する軽減税率の延長
中小法人の軽減税率の特例(年間所得800万以下の金額 19%→15%)の適用期限が改正前の平成29年3月31日までに開始する事業年度から2年間延長され、平成31年3月31日までに開始する事業年度までとなりました。

2.中小企業向け設備投資促進税制の拡充
(1)中小企業経営強化税制の創設により、平成29年3月31日をもって終了予定であった設備投資を行った場合の即時償却または税額控除制度が延長されます。
(2)中小企業経営強化税制では、即時償却または税額控除制度を受けるためには、既存の生産性向上設備の認定を受けたのち、計画の申請にさらに30日から45日程度要するものと見込まれます。
(3)平成29年3月31日をもって終了予定だった中小企業投資促進税制及び商業・サービス業・農林水産業活性化税制が平成31年3月31日まで延長されます。

3.所得拡大促進税制の見直し
前年度より継続雇用者の平均給与支給額の増加率が2%を上回る場合には従来の税額控除(10%)に加えて、12%の上乗せ控除(最高22%)が適用されます。

所得税

1.配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し
今後数年をかけて、基礎控除をはじめとする人的控除等の見直し等の諸課題に取り組んでいくことを明らかにし、第一弾として、配偶者控除・配偶者特別控除の見直しが行われることになりました。
(1)配偶者控除
配偶者控除38万の適用を受けることができる配偶者の給与収入の範囲が従来の年間103円から年間150万円まで拡充されます。
なお、配偶者控除を受けようとする本人の年間所得金額が900万円を超える方は控除額が徐々に下がり、1,000万円を超える方については配偶者控除を受けられなくなります。
(2)配偶者特別控除
配偶者特別控除を受けることができる配偶者の給与収入が従来の年間103万円超~141万円未満から年間150万円超~約201万円までとなります。
なお、この配偶者特別控除についても、配偶者控除と同様に本人の所得金額が1000万円を超える方は適用できなくなります。
*社会保険上の扶養範囲は変わらず、年間給与130万円(大企業においては106万円)未満となります。

平成28年度税制改正

平成28年度税制改正法案が平成28年3月29日に成立いたしました。下記に主な改正項目を記載いたします。

法人税

1.法人実効税率の引き下げ、中小法人の軽減税措置の終了
平成28年4月1日以降開始事業年度について法人税の税率が現行23.9%⇒23.4%に引き下げとなります。
また中小法人の軽減税率の特例(年間所得800万円以下の金額 19%⇒15%)の適用期限は平成29年3月31日以前開始事業年度までとなっており、今回延長する旨の明記がないため平成29年3月31日で廃止されると思われます。

2.繰越欠損金の控除限度額の見直し
繰越欠損金の控除限度額が段階的に引き下げられます。ただし、中小法人等については今まで通り100%控除が可能です。
繰越期間延長の予定が一年先送りになり、平成30年4月1日開始事業年度以降に生じた欠損金につき繰越期間が9年⇒10年に延長されます。

3.減価償却制度の見直し
平成28年4月1日以後に取得する建物付属設備及び構築物についての償却方法が定額法のみとなります。

所得税

1.空き家に係る譲渡所得の特別控除創設
平成28年4月1日から平成31年12月31日までの譲渡について相続した被相続人の居住用不動産を譲渡した場合において、一定の要件を満たす場合は居住用財産の3,000万円特別控除が適用できます。

2.居住用財産の譲渡等の特例の延長
下記の特例について、適用期限が2年延長されます。
(1)特定の居住用財産の買い替え及び交換の場合の長期譲渡所得課税の特例
(2)居住用財産の買い替え等の場合の譲渡損失の繰越控除等
(3)特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除等

消費税

1.消費税の軽減税率制度の導入
平成29年4月1日から軽減税率が導入されます。
軽減税率は8%(国税6.24%、地方税1.76%)
(1)飲食料品の譲渡(酒類及び外食サービスを除く)
(2)定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞(ネットを通じた新聞の電子版は除く)

その他

1.生産性向上設備の固定資産税の減免措置
2.クレジットカード納付制度の創設

平成27年度税制改正

平成27年度税制改正大綱が平成27年3月31日に成立いたしました。下記に主な改正項目を記載いたします。

法人税

1.法人実効税率の引き下げ、中小法人の軽減税措置の延長
平成27年4月1日以降開始事業年度について法人税の税率が現行25.5%→23.9%に引き下げとなります。
また中小法人の軽減税率の特例(年間所得800万円以下の金額 19%→15%)の適用期限は平成29年3月31日開始事業年度まで延長されます。

2.繰越欠損金の控除限度額の見直し
繰越欠損金の控除限度額が段階的に引き下げられます。ただし、中小法人等については今まで通り100%控除が可能です。
平成29年4月1日以後開始事業年度から欠損金の繰越期間が9年→10年に延長されます。

所得税

1.住宅ローン控除等の適用期限の延長
平成26年4月~平成31年6月まで

  • 借入限度額4千万円(認定長期優良住宅等の場合、5千万円)
  • 適用年数10年
  • 控除限度額40万円(認定長期優良住宅等の場合、50万円)

2.非居住者に係る扶養控除等の書類添付等義務化
非居住者に関して扶養控除・配偶者控除等を受ける居住者は、確定申告・源泉徴収・年末調整時に親族関係書類(戸籍の付表等及びパスポートの写し)や送金関係書類を提出又は提示が義務化されます。

消費税

1.消費税の10%への引き上げ時期が確定
10%への引き上げ時期が平成29年4月1日になりました。

その他

1.平成28年1月1日よりマイナンバー制度が導入されます。

2.ふるさと納税制度
平成27年4月1日以後に行われる寄付から、自治体への寄付の控除申請だけで減税措置を受けられ、確定申告が不要となる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されました。
ただし5団体を超える自治体に寄付をした場合はワンストップ特例が適用されず、確定申告が必要となります。

相続税・贈与税の改正

平成27年1月1日より相続税の大改正が行われました。下記に主な改正項目を記載いたします。

1.基礎控除の引き下げ
「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」 ⇒ 「3,000万円+600万円×法定相続人数」

2.相続税の税率構造の見直し
課税価格2億円超〜3億円以下は税率45%(現行40%)、6億円超は55%(現行50%)に変更されます。

3.贈与税の税率構造の見直し
贈与税の最高税率は、相続税の最高税率と同じく50%から55%に引き上げられます。
ただ、税区分が増え、1,000万円超1,500万円以下の贈与については緩和(減税)されます。
さらに、子や孫などが受贈者となる場合(20歳以上の者が直系尊属から受けた贈与分)、300万円超3,000万円以下までの贈与については、平成25年までの税率と比べて有利になります。

4.小規模宅地等の評価減の特例の拡充
特定居住用宅地等の適用対象面積を240平米→330平米に拡大、選択する宅地等のすべてが特定居住用と特定事業用の場合、それぞれについて適用対象面積(現行最大400平米→改正後最大730平米)まで特例の適用が可能。
外階段で構造上区分された「二世帯住宅」についても一定の要件を満たせば小規模宅地等の特例の適用が可能。
また要介護認定または要支援認定を受けていた被相続人が所定の老人ホーム等に入居していた場合にも、小規模宅地等の特例の適用が可能。

5.教育資金の一括贈与に係る非課税
教育資金の一括贈与に係る非課税規定が創設され、金融機関を通じて、将来の教育資金として一括で金銭を拠出した場合には、子または孫1人につき1,500万円までは贈与税が非課税。

相続税は増税となりますが、生前贈与、特に子や孫などへの贈与を上手に活用することで、効果的な相続対策を講じることができます。同時に、若者への財産移転によって日本経済の活性化につながることも期待できます。

平成26年度税制改正

平成26年度税制改正大綱が平成26年3月20日に成立いたしました。下記に主な改正項目を記載いたします。

法人税

1.交際費限度額緩和措置の延長
平成25年4月1日から平成26年3月31日までに開始する事業年度において支出した交際費について、800万円まで全額が経費として認められることとされた租税特別措置法が2年間延長され、平成28年3月31日までに開始する事業年度まで適用が可能になりました。

2.所得拡大促進税制の拡充
昨年度より開始された所得拡大促進税制の要件が緩和され適用しやすくなりました。

3.復興特別法人税の1年前倒し廃止
平成27年3月31日までに開始する事業年度については、法人税の10%に相当する復興特別法人税が課されることとなっておりましたが、1年前倒しで26年3月31日までに開始する事業年度までの適用となりました。

4.生産性向上設備投資促進税制の創設
一定の要件を満たす生産性向上設備を取得した場合にはその設備の取得価格の全額を即時償却又はその取得価格の5%の税額控除をすることができます。詳しくはこちら(PDF)

所得税

1.給与所得控除の見直し
給与所得控除の上限額が適用される給与収入1,500万円(控除額245万円)を、平成28年分は1,200万円(控除額230万円)に、平成29年分以後は1,000万円(控除額220万円)に引き下げることとなりました。

消費税

1.消費税率の引き上げ
平成26年4月1日以後消費税の税率が5%から8%へ引き上げとなりました。

2.簡易課税制度のみなし仕入れ率の見直し(平成27年4月1日以後開始事業年度より)
簡易課税制度のみなし仕入れ率について金融業および保険業を第4種事業(控除割合60%)から第5種事業(控除割合50%)、不動産業を第5種事業から第6種事業(控除割合40%)へと区分変更となりました。これにより簡易課税を適用されている金融業、保険業、不動産業の事業者は実質増税となります。

その他

1.印紙税の非課税範囲
領収書等に貼付けすべき印紙税の非課税範囲が3万円未満から5万円未満となりました。

平成25年度税制改正

平成25年度税制改正大綱が平成25年3月1日に国会提出され、3月29日に成立しました。施行日は平成25年4月1日からとなります。

法人税

1.産業活性化税制の創設
平成25年4月1日から平成27年3月31日までの間に建物付属設備(1台60万円以上)または器具備品(1台30万円以上)を購入した場合、購入した価格の30%の特別償却または7%の税額控除を認める措置が創設されました。ただしこの適用を受けるためには、認定経営革新等支援機関等(商工会議所や認定された税理士等)のアドバイスを受けた事が条件となっております。(当社申請中)

2.交際費の拡大
平成25年4月1日から平成26年3月31日までに開始する事業年度において支出した交際費は、従来は600万円の90%までが、税務上の経費として認められていましたが、今後は800万円まで全額が経費として認められます。

3.雇用促進税制
過去の税制改正で創設された雇用促進税制(雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)が拡大され、平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度において、雇用者1人当たりの税額控除限度額が20万円から40万円となりました。

4.所得拡大促進税制の創設
平成25年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度における国内雇用者の給与等支給額が基準事業年度の給与等支給額の5%以上増加などの要件を満たす方は、給与等支給増加額の10%を法人税額から控除できます。ただし控除税額は、法人税額の20%を限度とされています。

所得税

1.所得税の最高税率の引き上げ
平成27年度以後は、課税所得4,000万円超について45%の税率が設けられます。

2.住宅ローン減税の拡大
平成26年4月~平成29年12月に居住する方の住宅ローンの限度額は4,000万円に引き上げられ、最大控除額は400万円(40万円×10年)となります。

相続税

1.教育資金一括贈与の非課税の創設
平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に、父母や祖父母などの直系尊属から30歳未満の子・孫に対して教育資金として拠出された金銭を銀行・信託銀行・証券会社に信託をした場合、受贈者1人につき1,500万円までは贈与税が課されない制度が創設されました。

2.相続税の基礎控除の見直し
平成27年1月1日以後の相続・遺言について、相続税の基礎控除額が3,000万円+600万円×法定相続人数に引き下げられました。

平成24年度税制改正

平成24年度の税制改正は、去年お知らせした通り震災復興措置法が平成24年度から適用されます。それにより法人税と所得税の税率に変更がございますので詳しくは昨年度の改正ニュースをご覧ください。今回はその他の重要な改正点をお知らせいたします。

法人税

1.少額減価償却資産の損金算入の特例の延長
取得価格が30万円未満である資産を全額損金計上できる法律が2年延長され、平成26年3月31日まで延長されました。

2.中小企業者が機械等を取得した場合の特別償却
対象となる資産に品質管理の向上に資する試験機器等が追加され、またその適用期限も2年延長され、平成26年3月31日まで延長されました。

所得税

1.納期の特例及び納期限の特例
源泉徴収に係る所得税に関して、給料の支給人数が常に10人未満であり、かつ税務署の承認を受けている方は7月から12月までの間に支払った所得から源泉徴収した所得税の納付期限が、従来では翌年1月10日でしたが今後は原則、翌年1月20日までとなります。

2.役員退職手当等に係る課税の見直し
勤続年数5年以下の役員に支払う退職手当に対する所得税は、従来は退職金収入額から所得控除額を差し引いた金額に1/2を掛けておりましたが、今後は1/2を掛けないで計算を行うので、実質的に増税となります。

3.給与所得控除額の上限
給与等の収入金額が1,500万円を超える場合、従来、控除額は収入金額×5%+170万円で計算しその上限がありませんでしたが、今後は定額の245万円となります。

4.住宅借入金等控除
都市部の低炭素化の促進に伴い、認定低炭素住宅の新築・取得を行うための借入金等がある方の所得税額の控除は次の通りです。平成24年から居住された方は、控除期間を10年間とし、1~10年目の住宅借入金の年末残高×1.0%で計算を行います。借入金の年末残高の限度額は4,000万円が限度ですので最大40万円の控除が受けられます(4,000万円×1.0%=40万円)。また平成25年から居住された方は、平成24年と同様に控除期間を10年間とし、1~10年目の住宅借入金の年末残高×1.0%で計算を行います。しかし25年は年末残高の限度額が3,000万円ですので最大30万円の控除となります。(3,000万円×1.0%=30万円)

平成23年度税制改正(2)

平成23年度の税制改正は、6月に一部が成立いたしましたが、ねじれ国会と震災の影響により大幅に遅れて11月に成立しました。 その主な内容としまして新たに震災復興措置法が創設されました。それにより法人税と所得税の税率に変更がございます。その他、重要な改正点をお知らせいたします。

法人税

1.軽減税率
平成24年4月1日から開始する事業年度より法人税の税率は、800万円までは22%から19%の税率となり、800万円超につきましては、30%から25.5%の税率となります。

2.震災復興措置法による法人税の創設
平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間内に開始する事業年度(3年間)の各課税事業年度の法人税額に対して10%の復興特別法人税が課されます。よって、所得金額の800万円までは軽減税率を加味し、19%に10%を掛けて、20.9%となります。800万円超につきましては、25.5%に10%を掛けて、28.08%の税率となります。

3.時限措置による軽減税率
中小法人につきましては、平成24年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する各事業年度の所得金額のうち年800万円以下についての税率が15%となります。よって、上記2と合わせ、所得金額の800万円までは16.5%の税率となり、800万円超の部分につきましては、28.08%となります。

4.青色欠損金の繰越控除制度の改正
平成24年4月1日以後に開始する事業年度より欠損金の繰越期間が、7年から9年に延長されます。

所得税

1.震災復興措置法による所得税の創設
復興特別所得税の額としまして、その年分の基準所得税額を課税標準とし、当該基準所得税額に2.1%の税率を乗じて計算した金額とされます。当該制度は平成25年1月1日から適用されます。

2.上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る軽減税率の特例の延長
上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る7%軽減税率(個人住民税3%)が、平成25年12月31日まで延長されました。

3.更正の請求期限の延長
納税者が「更正の請求」を行うことができる期間(改正前1年)が23年度分の確定申告から5年に延長されます。

4.公的年金所得者の申告手続きの簡素化(申告不要制度の創設)
確定申告手続きにおいて、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下の方は、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下の場合には、その年分の所得税について確定申告書の提出は不要です。

平成23年度税制改正

雇用促進税制の創設

我が国の中小企業は震災、原発問題により、いっそうの苦境を強いられておりますが、それによって引き起こされる深刻な雇用問題を解決するため、税額控除という形で新しい制度が生まれました。雇用拡大の企業は少ないと思われますが、増員予定のある企業はうまく利用するとよいでしょう。

青色申告を行っている法人、個人が、平成23年4月1日から平成26年3月31日(個人は24.1-26.12)までの間に開始する各事業年度において、当期末の雇用者の数が前期末の雇用者の数に比して2人以上及び10%以上増加していることにつき証明がされるなど一定の場合に該当するときは、20万円に基準雇用者数を乗じて計算した金額の特別税額控除ができることとされました。ただし、当期の法人税額の20%相当額が限度とされます。

要件

  1. 前期及び当期に事業主都合による離職者がいないこと。
  2. 基準雇用者数 ≧ 2人 (基準雇用者数 = 当期末の雇用者の数 - 前期末の雇用者の数 )
  3. 基準雇用者割合 ≧ 10%(基準雇用者割合 =基準雇用者数÷前期末の雇用者の数 )
    *上記の要件については、公共職業安定所に雇用促進計画の提出を行い、その際交付される雇用促進計画の達成状況を確認した旨を記載した書類の写しを確定申告書に添付することが必要。
  4. 給与等支給額 ≧ 比較給与等支給額
    (比較給与等支給額= 前期の給与等の支給額 +(前期の給与等の支給額 × 基準雇用者割合 × 30%))

なお、設立、解散の日を含む事業年度 、清算中の各事業年度 は除きます。
また雇用者とは、法人の使用人のうち雇用保険の一般被保険者であるものをいい、使用人から役員の特殊関係者及び使用人兼務役員は除かれます。役員の特殊関係者とは、役員の親族 、役員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者 、上記以外の者で役員から生計の支援を受けているもの、上記の者と生計を一にするこれらの者の親族をいいます 。

平成22年度税制改正

平成22年度の税制改正は民主党政権に変わり、子供手当ての創設などによる扶養控除の見直しなど所得税の改正が中心となっています。法人税ではグループ法人税制の創設、清算所得課税の改正などありましたが、景気低迷対策の税制はほぼ延長されたことから、このお知らせでは個人の所得税を中心にお知らせしたいと思います。

所得税

扶養控除の改正
扶養控除のうち年齢16歳未満の者に係る扶養控除が廃止されます。 特定扶養親族の範囲が16歳以上23歳未満だったのが19歳以上23歳未満に改正されます。従いまして、扶養控除の額は16歳未満は0、16歳以上19歳未満は38万、19歳以上23歳未満は63万と なります。

生命保険控除
平成24年1月1日以後に締結した保険契約のうち、介護医療保険契約に係る支払保険料について一般生命保険料控除と別枠で介護医療保険控除(4万円)が新設されます。新契約に係る一般生命保険料控除、個人年金保険料控除の適用限度額はそれぞれ4万円とされます。平成23年12月31日以前の契約に係る控除は今までどおりそれぞれ5万円ですが、旧契約と新契約の両方について控除の適用を受ける場合は合計の適用限度額は12万円となります。

寄付金控除
寄付金控除の適用下限額が現行の5千円から2千円に引き下げられます。

小規模共済等掛金控除
小規模共済の加入対象者に共同経営者(配偶者、後継者など)が加えられました。

その他

特殊支配同族会社の役員給与の損金不参入制度の廃止

非課税口座内の少額上場株式にかかる配当所得及び譲渡所得税の非課税

小規模宅地等の特例の適用除外

平成21年度税制改正

平成21年度の税制改正は低迷する景気対策を中心に行われました。中小企業に最も関係のあるいくつか重要な点を説明したいと思います。

法人税

中小企業者等の法人税率の特例
中小企業者等が平成21年4月1日から平成23年3月31日間での間に終了する事業年度の所得の金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を現行の22%から18%にすることとなりました。

中小企業者の欠損金の繰り戻しによる還付
平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた欠損金額について、欠損金の繰り戻しによる還付制度の適用を受けることが出来ます。今年度が赤字で前年度黒字だった場合、前年度の支払った法人税を取り戻すことが出来ます。

交際費の損金不算入額の限度額アップ
平成21年4月1日以後終了する事業年度より資本金が1億円以下である法人にかかる交際費の定額控除限度額を400万円から600万円に引き上げることになりました。

所得税

住宅ローン控除
適用期限が5年間延長され平成25年までとなりました。最大控除可能額は500万と大きな改正になります。 また、200年長期優良住宅や省エネ、バリアフリー改修の場合に税額控除が新設されました。

特定の長期所有土地等の所得の特別控除の創設
平成21年1月1日から平成22年12月31日までの期間内に取得をした国内にある土地等で、その所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合においては一定の要件の下で、その譲渡益の額のうち年1000万までは、その譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入できます。つまり、1000万までの売却益がなくなるというものです。この制度は法人も個人も使えます。

平成20年度税制改正

平成20年度の新税制はガソリン税以外は大きな争点がなく、比較的平穏な税制改正でしたが、いくつか重要な点を説明したいと思います。

法人税

教育訓練費の特別税額控除
従来あった人材投資促進税制が大幅に見直され、中小企業限定の制度に改組されました。
中小企業がその使用人の職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上させるために支出する講師料、教材費用等が労務費総額の0.15%を超える場合は、支払った教育訓練費の総額に8%~12%の税額控除が可能になりました。

所得税

住宅ローン控除
平成20年までの制度とされ、延長拡大するかどうか現在ところまだ21年改正で論議されているところですが、19年1月より国から地方税への税源移譲に伴い、住宅ローン控除が控除しきれず、一部住民税より控除しておりました。そこで住宅ローン控除の特例が創設され、従来10年間の控除だったものが率を下げて15年で19年、20年の所得税より控除できるようになりました。控除額の最大額は同じですが、従来の制度ですと切り捨てになる場合がありますので、どちらが特かシュミレーションした方がよいでしょう。

ふるさと納税制度
生まれ故郷の街など自分が選択した自治体に寄付をした場合、個人住民税の1割を限度に寄付金の5千円を超える部分が税額から差し引かれることになりました。

相続税

事業承継税制
非上場株式にかかる自社株の相続税につきましては一定の用件のもと80%を納税猶予できることになりました。
その他民法での特定株式にかかる遺留分の制約など経営が円滑に承継できるような配慮がなされています。

法人税、所得税共通

減価償却耐用年数の改正
平成19年度の税制改正におきまして、資産額の全額を耐用年数内に全額損金計上出来るようになりましたが、法定耐用年数は昭和30年以来ほとんど見直されませんでした。そのため、設備の償却期間は他の先進諸国より長く、見直しの声が上がっていました。そこで20年改正で今まで390区分だった機械の法定耐用年数を55区分に簡素化致しました。また、電子部品などの技術の進歩や陳腐化が早いものは法定耐用年数が短縮されることになりました。

平成19年度税制改正

平成19年度は「消費税を含む抜本的税制改革」実現の年になる予定でしたが、その議論は平成19年秋以降に先送りされました。従いまして、今回は全体的には小ぶりの改正ですが、減価償却制度が43年ぶりに改正されました。また、税理士会として導入当時より大反対運動を行っていました、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度ですが、他団体との協力体制のすえ、適用除外の基準所得金額が当初の800万より1600万に引き上げられることになりました。

以上2点につきまして詳しく説明したいと思います。

法人税

役員給与の損金算入制度の見直し
最低資本金制度の撤廃により個人事業者の法人成りが容易になったため、オーナーが発行済株式の90%以上を所有する実質的な個人会社のオーナーへの役員給与について、経費の二重控除に相当する給与所得控除部分の法人での損金参入が制限されています。ただし以下の場合は適用除外となります。

  1. その同族会社の所得金額と損金に参入した役員報酬の合計額の直前3年間の平均(以下、基準所得という)が年1600万円以下である場合
  2. 基準所得が1600万超3,000万以下であり、オーナーの役員報酬が基準所得の50%以下である場合

この制度は既に適用されておりますので、計算につきましては、弊社担当者が各顧問先ごとに算定したうえ、ご相談に応じております。

法人税、所得税共通

減価償却制度の改正
平成19年4月1日以後に取得した減価償却資産につきましては、償却可能限度額(改正前95%)及び残存価額を廃止し、耐用年数経過時点に1円まで償却できることになりました。また定率法の償却率が定額法の2.5倍となり、改正前の定率法の償却率より、導入後数年はかなり高い償却率となりますので、早期に償却が可能です。特に耐用年数2年の場合、改正前は0.684だった償却率が、改正後は1.00となったため、6年落ちの中古車など、耐用年数を過ぎた中古資産をうまく使うことで、かなりの節税となります。

平成18年度税制改正

平成18年度は新会社法が制定され、決算関係も旧商法ではなく新会社法に従うことになりました。また有限会社法が廃止されました。税制面での大きな改正は法人税では同族会社の役員給与が全額損金算入できないケースがでてきました。個人の税制におきましては、定率減税の廃止など本年度も増税の方向に向かっています。今回は顧問先の皆様に特に関係のある部分を中心に18年度改正のアウトラインについて説明したいと思います。

法人税

1.役員給与の損金算入制度の見直し
最低資本金制度の撤廃により個人事業者の法人成りが容易になったため、オーナーが発行済株式の90%以上を所有する実質的な個人会社のオーナーへの役員給与について、経費の二重控除に相当する給与所得控除部分の法人での損金参入が制限されることになりました。ただし以下の場合は適用除外となります。

  1. その同族会社の所得金額と損金に参入した役員報酬の合計額の直前3年間の平均(以下、基準所得という)が年800万円以下である場合
  2. 基準所得が800万超3,000万以下であり、オーナーの役員報酬が基準所得の50%以下である場合

この制度は18年4月1日開始事業年度より適用されますので、計算につきましては、弊社担当者が各顧問先ごとに算定、ご相談いたします。

2.交際費の非課税枠の拡大
従来、交際費と会議費の境については、1人3,000円という暗黙の基準がありましたが、このたび正式に1人当たり5,000円以下の飲食費については全額損金算入されることになりました。ただし、得意先の名称、関係、人数を領収書又は帳簿に明らかにすることが要件となります。

3.決算書の変更
18年5月1日より新会社法が施行されたことに伴い、同日以後事業年度が終了する会社は、旧商法でなく新会社法の規定に沿った決算書を作成することが必要になりました。具体的な変更点としましては、従来の利益処分案がなくなり、かわりに株主資本変動計算書と言う書類が必要になります。

所得税

1.定率減税の廃止と税率の変更
18年分所得より20%の定率減税が10%に縮小され、19年に廃止することになりました。それに伴い、既にご案内の通り、給与所得の源泉税が18年1月より改正されておりますので、新税率表をご使用下さい。
また、これまで10%から37%の4段階であった所得税の税率が、19年度より5%から40%の6段階に細分化されることになりました。

2.地震保険料控除の創設
19年度より所得税の損害保険料控除制度が見直され、地震保険が新たに設けられました。従来最高1.5万円であった控除額は、5万円に拡充されることになりました。